脂質異常症(高脂血症)について
コレステロール、リポ蛋白、中性脂肪に関して、最近では考え方が変わってきています。もちろん、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)は心臓の血液循環をになう「冠動脈」の内壁にプラーク(油カスの固まり)を容易に作り、狭心症や心筋梗塞の原因と直結するため、「最悪のコレステロール」という事は変わりなく、LDLが高ければ、すぐに内服薬による治療を始めますが、では、LDLコレステロールを下げれば、その患者さんのリスクは消失するのか、というと、それは別問題です。長い期間、中性脂肪が高い状態を放置していれば、結局同じ事なのです。
結局、現在では「Non-HDL」という概念が定着しつつあり、HDLコレステロール(善玉)以外は、血管にとって全て悪者である、という考え方が浸透しています。そもそも、そう遠くない昔、食糧難であった時代に、油の摂り過ぎ、なんていう人はほとんどいなかったわけで、「飽食の時代」だからこそ、人間の体にとって「食べ過ぎ」が問題となり、悪循環が生まれる訳です。よく考えてください。スーパーマーケットに行っても、コンビニに行っても、揚げ物のオンパレードです。
私自身、どのコレステロールも高くなった事は一度もないのに、数年前、眼科疾患を患い、自分の眼底写真を見せられて、その動脈硬化に驚きました。原因は中性脂肪がずっと高かったからです。もう、一度進んでしまった動脈硬化は、後戻りはできません。ですから、動脈硬化は治りませんが、血管自体を「柔らかくして」それ以上循環を悪くしない、という方法はあります。それは、食事の改善と「筋肉量を増やす」事です。
食事に関しては、加熱しなければおいしくないおかずは極力「蒸す」「煮込む」という方法で摂る。そして、忙しいサラリーマン、デスクワークがどうしても多くなる人々には、男女関係無く、「筋肉量を増やす」事です。ジョギングやスポーツジムなど、忙しくてとてもできない人にうってつけです。筋肉量が増える、イコール基礎代謝が上がり、摂取したエネルギーの消費を高めてくれますし、結局中性脂肪の上昇を抑えます。
たとえば、男性なら最低8キロ以上のダンベルを身近に置いておく、女性なら、ヒールの靴はやめて、フラットな靴を履き、歩く時は爪先立ちで歩く、必ず階段を使うなど、一日の生活動作を工夫するだけで、毎日やればかなりの効果が期待できます。ダンベルなどいちいち傍にはおけない、という男性なら、スクワットを繰り返したり、下半身の「筋力トレーニング」筋トレをお勧めします。もちろん、データが悪い人は、スタチンとフィブラート系の内服薬を服用しながら行うのが理想的ですが、何と言っても、場所と時間を必要とせず、それこそ、良い意味での「生活習慣」に切り替える事です。
当院では、院内迅速検査もできますが、じっくりとどういう方法がその人にあっているのか、を一緒に考えていく所存です。人間の体に関して「つまらない事」はありません。どうぞ相談して下さい。
医院概要
石川医院
診療科目内科・外科
住所〒411-0934静岡県駿東郡長泉町下長窪56-1
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